2023-24 プレミアリーグ 第1節 マンチェスターシティ VS バーンリー
プレミアリーグ第一節注目試合の戦術を解説をします。
現在プレミアリーグ3連覇。そして、プレミアリーグ史上初の4連覇がかかっているマンチェスターシティ、対するバーンリーは昨季2部で優勝をし昇格したチーム
またバーンリーの監督はマンチェスターシティで選手として11年在籍していたコンパニという事で、感慨深い開幕カードでした
結果は、マンチェスターシティの快勝
マンチェスターシティ | 3 | 2-0 1-0 |
0 | バーンリー |
ゴール 前半4,36分 (マンC)ハーランド
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目次
ゴールシーンの原因分析
両チームの守備・ビルドアップ
1点目の原因分析
CK前の状況
ペナルティーエリアにはハーランド、アカンジ、ロドリ、アケ、アルバレス、フォーデン
(フォーデンは、GK横にポジション取り)
フォーデンは、キックと同時に素早くDFの前へ走り込み、デブライネはそのフォーデンへパス、クロスを上げづらい状況の為ベルナルドへ、ベルナルドはすぐにフリーのデブライネへ
このパス回しにより
ゴール前に密集していたDFの間隔が先ほどより広がる
クロスを上げた時点で、ハーランドにマークをしていたオシェイがマークを外しハーランドはフリーの状態になる。。
ファーへボールが入り、DFの頭上を通過。そこにいたロドリがヘディングでハーランドへ折り返し、フリーとなっているハーランドが左足でワンタッチシュートを決めてゴール
仮説
・このCKは戦術で仕込み練習されたゴールと思われる
理由
①CK時にフォーデンがGK横へいるのに、DF前へ突然走り出しボールを受けようとした事
※後半54:50も同じ様な動きをとっていた
②クロス時はファーに立っている事が多いハーランドがゴール確率の低いニアにポジショニングをとっていた事
③ファーにハーランドの次に身長が高いロドリ(191cm)がいた事
(相手と競り合いになった際勝てる確率が高い選手を配置)
ゴールができた要因
①ゴール前にロドリ、アケを中央に配置し、この2選手へマークを集中させ、ハーランドのマークを減らす
②ゴール前に人を密集させないために、右サイドでDFを引きつけるボールを回した事
③デブライネの質が高いクロス、ハーランドがマイナスでボールをしっかり待っていたこと。シュートの技術が高いこと
バーンリーの対策
①デブライネのクロスを防ぐためにマンマークする
②自分の場所へクロスボールが来ないとわかった瞬間に、相手選手がどこにいるか把握(フリーになっている選手がいないか確認)しマークする
2点目の原因分析
コバチッチがカレンをつり、空いたライン間でフォーデンがロドリからのパスを受ける
パスを受けたフォーデンは右サイドを駆け上がるウォーカーへ、マイナスにいたアルバレスへパスし、前にいたハーランドへ、ハーランドがワンタッチシュートを決めゴール
ゴールができた要因
①コバチッチがカレンをつることで、できたライン間のフリーのスペース
②フリーのスペースへすぐ入ったフォーデン+フリーのフォーデンに気づきパスをだしたロドリ
③フリーのフォーデンへフォスターとビチーニョの二人が引きつけられたことによりウォーカーがフリーになった事
④ハーランドの質
バーンリーの対策
・シティの選手は流動的に動き回る為、守備のルールを決めておく
(今回の場合は、誰もマンマークをしていなかったビチーニョだけがプレスに行く等)
フォーデンがフリーになった際、ビチーニョがフォスターへマークをするよう指示していたが、ウォーカーをマンマークしていた為、マークをつけなかった。
結果フォーデンに二人ともプレスした為、ウォーカーのマークが外された為
3点目の原因分析
FKでフォーデンのクロスからアルダキルがヘディングで弾き返すも、アケにボールがあたり、こぼれ球にロドリがシュート
ゴールができた要因
①フォーデンのクロスボールの質が高い
②高身長の選手(ハーランド、ロドリ、アケ)を攻撃参加させた事
バーンリーの対策
・ボールをゴールの中央に弾き返すのではなく、首を捻らずヘディングをして左サイドへボールを弾く
中央に弾き返した場合、特に密集しているとボールを取られやすくなる+ワンタッチシュートされる可能性が高い
バーンリー守備
・マンCのビルドアップ時に、DFとMFにフリーな選手(数的優位にさせないように)ができないように、守備のプレスをかけていく
CBのアルダキルが、SBのリコルイスが中盤で受けようとした際にもプレスをかける程の徹底ぶり
バーンリー ビルドアップ
・フォーメーションの関係上、WBのロバーツ、ビチーニョにマークをつけない為、WBにボールを渡して、攻撃を展開する流れが多かった
マンC 守備
・バーンリーと同じくDFとMFにフリーな選手(数的優位にさせないように)ができないように、守備のプレスをかけていく
WBのビチーニョに対しても右SBのウォーカーがプレス
※上記のシーンは数回のみ(バーンリーがGKからビルドアップができる回数がすくなかった為)
マンC ビルドアップ
・バーンリーはDFとMFがマンマーク状態を維持するため、CBはラインを高めに設定(連動したプレスを行う為)
上記の事から、ハーランドにマークをつける人数も多くは取れないのでGKがCBの裏を狙うロングパス、もしくはハーランドへロングパスをしキープをさせる