2023-24 プレミアリーグ 第4節 マンチェスターシティ vs フラム (戦術分析編)
プレミアリーグ第4節マンチェスターシティ vs フラムの試合を解説します。
得点分析編はこちら!
開幕3連勝中のマンC、第3節に引き続きペップが手術の影響で、指揮することができない状況。
対するフラムは昨季昇格組ながらも、10位でフィニッシュしたチーム。しかし攻撃の中心選手であるミトロヴィッチがサウジリーグに移籍し、代役のヒメネスが脅威を与える事ができるか注目です。
結果は、マンCの勝利
マンC | 4 | 1-1 3-0 |
1 | フラム |
ゴール 30分 (マンC)アルバレス 32分 (フラム)ティム・リーム 45分 (マンC)アケ(試合後日に誤審判定発覚) 58,70,90+5分 (マンC)ハーランド |
両チームのスタメン
目次
・総括
・両チームの守備・攻撃
総括
フラムは守備戦術がないチームの印象でした。その為、流動的に人が動くマンCの選手を掴めず、ライン間でボールが渡るシーンが多々見られた。また、FWとMFが高めの位置で守備を行う際もCB陣が連動して、ラインを上げない為ライン間で大きなスペースが生まれた所からのピンチも多く見られた。逆に攻撃の方はティムリームとハリソンリードを中心に、ボールを繋げて攻撃の展開は出来ていたのがよかった。ヒメネスがボールをキープした所からサイド攻撃を中心に行なっていたが、ウォーカーやアケの対人スキルが強かったので大きなチャンスは作る事ができなかった。
マンCは、ロドリとルベンディアスが中心に、ライン間のスペースへボールを供給し、ライン間では、コバチッチやアルバレスが中心にボールを受け取り、チャンスを多く作っていた。
マンC 攻撃
後方からのビルドアップ
①幅を使った攻撃で相手のズレを生み出す
相手が引いて守ってくる中、ハイプレスを仕掛けてこないのでCB同士のパスは容易にできる。その為、CB間のスペースを広く取り、パスを回す。
相手がスライドして守備をするが、幅が広い分守備側の走行距離が長くなる、かつスライドが遅れたり、ボールウォッチャーになる事で背後のスペースに気付けなくなる。
②相手を引きつける事でライン間のスペースを作る
自陣で、CBとMFの距離を近くする事で相手のFWとMFを引きつけて空いたスペースへパスを行い展開する。また、FWもCBと1vs1になりやすいので、二つのメリットがある
マンC 守備
①前線から降りてくる、ヒメネスに対してアカンジ or ルベンディアスにマーク
②ボール保持者に対して一人がプレス。連動して、周りの選手が相手選手の背後につきパスを出せない状況を作る
③ハイプレスの欠点でもある、MFより後ろにボールが侵入された際、後方の人数が少なくなる場面でもしっかりプレスバックを行いボールを奪う
フラム 攻撃
後方からのビルドアップ
・ティムリームとハリソンリードがビルドアップの中核を担う
ハリソンリードが、相手FWの背中にポジションを取る事で、ハリソンリードを気にしながらCBにプレスを行う為、CBがボールを余裕を持ちながらボールを供給する事ができていた。また、ティムリームは相手のプレス時も落ち着いて、相手の逆をつきボールを運ぶ事で、相手はボールの出し先を警戒しながら後ろ向きで守備をすることになり、ボールを繋いでビルドアップを行える様になっていた
ヒメネスを中心とした攻撃
・ヒメネスが落ちる事で、左のSBとWGが高い位置をとり攻撃の展開を行う意図が見られる
フラム 守備
・ゾーンディフェンスを主体とした守り
4-3-2-1の布陣。前線からプレスはいかず、中盤で相手のパスミスや密集した場所でドリブルを仕掛けた場合にのみプレスを仕掛けて、ボールを奪う形。