2023-24 プレミアリーグ 第5節 マンチェスターシティ vs ウェストハム (得点分析編)
プレミアリーグ第5節マンC vs ウェストハムの得点分析を解説します。
戦術編はこちら!
マンC 1点目の原因分析
ゴール要因
・ハーランドが中盤でボールを受けにいく事でCB、MFを引きつけ、ドクのシュート時に相手の寄せを軽減させた
・アルバレス→ドクのパスが速い
・ドクのシュートを打つタイミングがわかりずらかった
失点原因・対策
・原因:ハーランドに選手が引ききつけられた事でドクがシュートを打ちやすい状態になった
対策:ハーランドが中盤に降りた場合は、CBはマークをしない
マンC 2点目の原因分析
ゴール要因
・アルバレスのパスを選択するセンスの良さ
・シルバがオフサイドにかからないように走りパスが来る事を信じだ事
失点原因・対策
・原因:シウバが走ってきていたので、アゲルド(#27)が少し気になった事で落下地点判断予測ミスをしてしまったと推測
対策:引いて守っている状況でフライパスされた時のクリア練習をする
マンC 3点目の原因分析
ゴール要因
・ビルドアップ時に、ヌネスがあえてボールを要求し空いたスペースにボールを通らせる様にしている
・ヌネスの斜めの走りで相手を引きつけ、ハーランドをフリーにさせた事
・ヌネスが相手CBに引きつけられたタイミングでシルバがパスを出した事
失点原因・対策
①アルバレスにボールが入った際に、CBが引きつけられた事で、ゴール前でハーランドがフリーとなってしまった。
②中盤のスペースに守備をする選手が一人もいなかった。
対策:ビルドアップ前に、中盤のウォードプラウズが前線までプレスをしていたので、左WGのベッラーマが空いた中盤を代わりに守備をする
ウェストハム 1点目の原因分析
ゴール要因
・ソーチェクとボーウェンの信頼関係
(ソーチェクが攻撃時に上がる様にしているので、恐らく走っているのは見えていないが空いたスペースにパスをする事でゴールに繋がった)
失点原因・対策
・原因:
①アカンジが背後のウォードプラウズの存在に気づかずアントニオにマークしてしまった事
②ドクのトラップミス
対策:アカンジは背後の選手を確認しながらクロス対応する
2023-24 プレミアリーグ 第5節 マンチェスターシティ vs ウェストハム (戦術分析編)
プレミアリーグ第5節マンチェスターシティ vs ウェストハムの試合を解説します。
得点分析編はこちら!
開幕4連勝中のマンC、対するウェストハムは、カウンターを軸とした攻撃で3勝1分と好調。アントニオ、ボーウェンのFWがマンCの守備を質で勝ることができるか注目です。
結果は、マンCの勝利
両チームのスタメン
目次
・総括
・両チームの攻撃・守備
総括
前半ウェストハムはパケタを起点としたビルドアップが上手くいき、互角の勝負をしていたがマンCが守備の戦術を変更する事でビルドアップを防ぎ、後半3ゴールを奪い改めて監督と選手のレベルの高さを感じる試合展開となった。
また、引いて守るウェストハムに対して、新加入ドクのドリブルを起点に相手陣形を崩している部分が印象的でした。ただ、ウェストハムもカウンターになると得点になりかけるシーンもあり、マンCに勝つなら守備に人数を掛け、2~3人で攻撃を完結できるチームだと感じた。特に前線の選手は突破力と足が速い選手がいることが条件になりそう。マンCは、新加入のドクの活躍やヌネスの入りたてとは思えない連携やポジショニングの良さが光っていた。選手層の厚みも増し、優勝に向けて良い兆しとなった。
マンC 攻撃
後方からのビルドアップ
前半は、ルベンディアス(#3)→ロドリ(#16)orシウバ(#20)でボールを回し相手を引きつけてからサイドやライン間にパスを供給し相手が後ろ向きになったタイミングでCBのラインをあげていく展開が多かった。
後半は、1点リードされた事もありウォーカー(#2)↔︎シウバの位置を逆にし、シウバがサイドで仕掛けたり、ゴール前に顔を出す様に修正する事で、1G1Aの活躍をする。
押し込んでいる際の攻撃
ドク・グバルディオルの連携
ドク(#11)が相手を引きつけ、空いたスペースに後ろからグバルディオル(#24)が飛び出すことでフリーでボールを受け、ハーランド(#9)にパスを行うシーンが何度が見られた。
相手が引いた状態でも、グバルディオルもドクの近くにいすぎない為、相手はマークをつかない。結果フリーでボールを受けてクロスを行えていた。
この事から、パスを受ける選手も適切な距離感を保つ事の重要性がわかる。
ドク・アルバレスの連携
ドクがドリブルを中に行い、ソーチェク(#28)が本来はプレスしに行きたい所だがアルバレス(#9)が前に走る事で付いていかざるをえない状況にし、ハーランドへボールを渡すシーンが何度か見られた。
ドリブルを行う選手に対して、スペースをうみだす事の重要性がわかる。
マンC 守備
前半は、いつも通りハイプレスで守っていたがパケタ(#10)が下がりボールをキープされたり、サイドライン際に立たれる事で、前線へのパスコースが空き繋がれていた。後半は前線からプレスを行わず、引いて守る形に修正。
結果、前線へのスペースを消す事で、後半はビルドアップを妨ぐ事に成功。
ウェストハム 攻撃
後方からのビルドアップ
パケタを起点としたビルドアップ
パケタが左SBの位置に下がり、左SBのエメルソン(#33)がポジションを上げる。マンCはハイプレスでかけてくる為、パケタ、エメルソンにマークが集中する事で、前線へのパスコースが空く。このタイミングで中盤のウォードプラウズ(#7)も前線へ、パケタやエメルソンが前線の選手へパスを行い、ビルドアップが上手くいくシーンが前半何度も見られた。
キープ力がある選手を低めの位置に下げる事でマンCのプレスを利用し局面を打開する意図がみられた。
※後半はマンCがハイプレスを行わない事で、前線のパスコースを消し、このビルドアップは無効化される。
アントニオ VS アカンジ
上記のビルドアップの流れでアントニオ(#9)がボールを収め、アカンジ(#25)とマッチアップする形が2~3回あったが、アカンジの対人能力が勝り思う様な展開にできなかった。
中盤からのカウンター
ゴール前で押し込まれた状況からのカウンターは、前線にアントニオしかいない為、思う様にチャンスが作れなかったが、中盤で相手のミスからカウンターを行った時が一番ゴールの可能性が感じられた。
ウェストハム 守備
守備時でも必ず、アントニオを前線に配置。
前線の選手もプレスは積極的にかけず、ゴール前でボールを奪う形。
CBの選手は、フォーデン(#47)やアルバレスがボールを受けに降りていくと、追いかけたりする。(自分の近くに立っていて前述の動きをした時のみ)ゴールから離れすぎたら、マークは付かずにゴール前に戻る。
マンCは、全員が流動的にポジションを変えたりするので、マンマークだとゴール前で大きなスペースがうまれる可能性が高い為、ゾーンディフェンスをとっていると思われる。
2023-24 プレミアリーグ 第4節 マンチェスターシティ vs フラム (得点分析編)
プレミアリーグ第4節マンC vs フラムの得点分析を解説します。
戦術編はこちら!
マンC 1点目の原因分析
ゴール要因
・コバチッチのノーモーションパス
・ハーランドの裏に抜けるタイミングの良さ
失点原因・対策
・原因:ペレイラのスライド守備が遅い、かつ寄せが甘い
対策:強度を高くもって守備をする
・原因:ティムリームがオフサイドアピールしている間に、アルバレスをフリーにさせてしまった
対策:オフサイド判定は自分で判断しない
マンC 2点目の原因分析
ゴール要因
・アルバレスのワンタッチパスを選択した判断の良さ
・ハーランドの上手い抜け出し
失点原因・対策
対策:押し込まれている展開の守備時には、ライン間の選手をマンマーク気味にする
マンC 3点目(PK獲得)の原因分析
ゴール要因
・アカンジの視野が広くロングパスの判断ができた・パスの質がよかった
・アルバレスのオフサイドにならないタイミングでの抜け出しの良さ
失点原因・対策
・原因:ディオプがアルバレスのマークをしてない
対策:守備時にはFWに対して、常に同一視野に入れる
マンC 4点目の原因分析
ゴール要因
・ゴメスのドリブルの質が高い・パスコースの良さ
・ハーランドのパスへの反応が速い・シュートの質が高い
失点原因・対策
・原因:ロビンソンがハーランドが動きだしたタイミングでフリーになっている事に気づいていたが、マークをしてなかった
対策:ゴール前でフリーになる選手を作らない
フラム 1点目の原因分析
ゴール要因
・ヒメネスにマークをつけようとしていたハーランドに対し、テテが体を当てて封じた
・ヒメネスの折り返しボールが中にボールが入った
・ティムリームが誰もいない箇所へのポジション取り
失点原因・対策
・原因:中央に人は密集しているが、誰にもマークをつけてない選手が複数人いた。結果、フリーのティムリームにゴールを決められた
対策:ゴール付近にいる選手にはフリーにさせない
2023-24 プレミアリーグ 第4節 マンチェスターシティ vs フラム (戦術分析編)
プレミアリーグ第4節マンチェスターシティ vs フラムの試合を解説します。
得点分析編はこちら!
開幕3連勝中のマンC、第3節に引き続きペップが手術の影響で、指揮することができない状況。
対するフラムは昨季昇格組ながらも、10位でフィニッシュしたチーム。しかし攻撃の中心選手であるミトロヴィッチがサウジリーグに移籍し、代役のヒメネスが脅威を与える事ができるか注目です。
結果は、マンCの勝利
マンC | 4 | 1-1 3-0 |
1 | フラム |
ゴール 30分 (マンC)アルバレス 32分 (フラム)ティム・リーム 45分 (マンC)アケ(試合後日に誤審判定発覚) 58,70,90+5分 (マンC)ハーランド |
両チームのスタメン
目次
・総括
・両チームの守備・攻撃
総括
フラムは守備戦術がないチームの印象でした。その為、流動的に人が動くマンCの選手を掴めず、ライン間でボールが渡るシーンが多々見られた。また、FWとMFが高めの位置で守備を行う際もCB陣が連動して、ラインを上げない為ライン間で大きなスペースが生まれた所からのピンチも多く見られた。逆に攻撃の方はティムリームとハリソンリードを中心に、ボールを繋げて攻撃の展開は出来ていたのがよかった。ヒメネスがボールをキープした所からサイド攻撃を中心に行なっていたが、ウォーカーやアケの対人スキルが強かったので大きなチャンスは作る事ができなかった。
マンCは、ロドリとルベンディアスが中心に、ライン間のスペースへボールを供給し、ライン間では、コバチッチやアルバレスが中心にボールを受け取り、チャンスを多く作っていた。
マンC 攻撃
後方からのビルドアップ
①幅を使った攻撃で相手のズレを生み出す
相手が引いて守ってくる中、ハイプレスを仕掛けてこないのでCB同士のパスは容易にできる。その為、CB間のスペースを広く取り、パスを回す。
相手がスライドして守備をするが、幅が広い分守備側の走行距離が長くなる、かつスライドが遅れたり、ボールウォッチャーになる事で背後のスペースに気付けなくなる。
②相手を引きつける事でライン間のスペースを作る
自陣で、CBとMFの距離を近くする事で相手のFWとMFを引きつけて空いたスペースへパスを行い展開する。また、FWもCBと1vs1になりやすいので、二つのメリットがある
マンC 守備
①前線から降りてくる、ヒメネスに対してアカンジ or ルベンディアスにマーク
②ボール保持者に対して一人がプレス。連動して、周りの選手が相手選手の背後につきパスを出せない状況を作る
③ハイプレスの欠点でもある、MFより後ろにボールが侵入された際、後方の人数が少なくなる場面でもしっかりプレスバックを行いボールを奪う
フラム 攻撃
後方からのビルドアップ
・ティムリームとハリソンリードがビルドアップの中核を担う
ハリソンリードが、相手FWの背中にポジションを取る事で、ハリソンリードを気にしながらCBにプレスを行う為、CBがボールを余裕を持ちながらボールを供給する事ができていた。また、ティムリームは相手のプレス時も落ち着いて、相手の逆をつきボールを運ぶ事で、相手はボールの出し先を警戒しながら後ろ向きで守備をすることになり、ボールを繋いでビルドアップを行える様になっていた
ヒメネスを中心とした攻撃
・ヒメネスが落ちる事で、左のSBとWGが高い位置をとり攻撃の展開を行う意図が見られる
フラム 守備
・ゾーンディフェンスを主体とした守り
4-3-2-1の布陣。前線からプレスはいかず、中盤で相手のパスミスや密集した場所でドリブルを仕掛けた場合にのみプレスを仕掛けて、ボールを奪う形。
2023-24 プレミアリーグ 第3節 マンチェスターシティ vs シェフィールドユナイテッド
プレミアリーグ第3節マンC vs シェフィールドUの試合を解説します。
開幕2連勝中のマンC、しかしペップが手術を行う為、指揮することができない不安な状況。
対する昇格組のシェフィールドユナイテッドは開幕2連敗。
昇格組はまだ、1勝もできてない中勝利する事ができたのか注目です。
結果は、マンチェスターシティの勝利
目次
ゴールシーンの原因分析
両チームの守備・攻撃
マンC 1点目の原因分析
ゴールができた要因
①グリーリッシュがファーに質の高い(相手選手頭上にボールを送り込む事)クロスがができた事
②ファーにハーランドがいた事。
ファーにクロスする事に対しての有効性については以下で様々な人が発信している。
シェフィールドUの対策
・グリーリッシュにクロスを上げさせない
※アフメドジッチがカットインを防ぐため、カットインドリブルを防ぐ位置に立ち、対策は行なっていた。しかしグリーリッシュのドリブル時のボールの置き所が相手の足が届かない位置から、クロスを行ったので防ぎようがない失点にみえた。
シェフィールドU1点目の原因分析
ゴールができた要因
①マクバーニーがアケに競り合いで勝利
②トラオレの仕掛けからウォーカーのクリアミスを誘う
③グバルディオルがボーグルに対してプレスをしようとした所、パジャムが邪魔をした事によりシュートブロックに間に合わなかった
マンCの対策
・PAでボールをクリアする際は、外に大きくクリアする
マンC2点目の原因分析
ゴールができた要因
①ウォーカーがボールタッチラインを超えそうな所で、ラルシからボール奪取
②ロドリのシュートの質の高さ
③ハーランドに3人のマークがついていることにより、ニアでフリーの選手ができた
シェフィールドUの対策
・ロビンソンの立ち位置が、クロスに対して有効な立ち位置ではなかったのでフリーのフォーデンにマークする。
マンC 攻撃
後方からのビルドアップ
相手FWは前線2人がプレスをかける、もしくは中央で引いて守る形のため、3CB(ルベン、グバルディオル、アケ)の一人がフリーとなるので、その選手に渡しビルドアップを行う。
引いた相手に対しての攻め
デブライネ不在の影響が大きくでてしまった試合となりました。
昨季のゴールパターンの一つでもある、デブライネのクロス→ハーランドのヘディングが出来ていれば、楽な試合展開となれたと思います。
相手が引いて守るため、クロスを仕掛ける機会は多かったが、ウォーカーやシルバのクロスの質では相手の脅威になりませんでした。
後半41分からフォーデンが入ったことにより、ドリブルで相手を引き付けることができるシーンでチャンスを演出していたので、個人的には引いた相手の場合はシルバorコバチッチの代わりに、フォーデンを出すと、攻撃のチャンスをたくさん作れたと思います。
何故なら、クロスでハーランドに合わすことができない以上、ドリブルやライン間でボールを受ける事が得意な選手を入れる事で相手を惹きつけて、空いたスペースを活用するしかないからです。
マンC 守備
相手はビルドアップ時に、グラウダーパスで繋げてこない為、マンCがボールを奪われた後の守備を解説していく。
①ボール保持者に対して、近い選手がプレスを仕掛け、プレスを仕掛けた選手のポジションを近くの選手がカバーする。
②相手の方が後ろの人数が多い為、DFとMFの選手をマンマークをして、前に向かせない守備。
シェフィールドU 攻撃
後方からのビルドアップ
GKから右サイドの選手(FWのオスラやWBの,バルドック)にあてて攻撃を展開
グバルディオルが意外と空中戦が得意じゃないようにみえた。バルドックとオスラに競り合いで負けてるシーンやボールに反応できずに、展開される事があった。
その為、徹底的に右サイドにロングボールを送る回数が多かった。
また、バルドックが競るタイミングで背後にオスラやトラオレが走り込む形
ハイプレスの対処
マンCはDFとMFをフリーでボールを持たせない守備の為、ボールを繋ぐ事ができないので、高いラインを取っているCBの裏を狙う攻撃が多く見受けられた。
マクバーニー投入による変化
グバルディオルは競り合っても負ける事を察していたのか、マクバーニーに競り合わずに背後のボーグルをマークするように徹していた。
その為、マクバーニーにボールがピンポイントで届けられれば全部収める事ができており、かつ空中戦もアケとロドリに勝利していてた。
前半と同じ攻撃の為、何故前半からマクバーニーをスタメンで使わなかったのか疑問に残った。
シェフィールドU 守備
①2CBを前線二人がマークし中央を固め、5-3-2の形。
②コバチッチが、フリーでボールを持たれたら危険なゾーンでは、CBのアフメドジッチが出ていきマークをつけ、前を向かせない守備をしていた。
(60:06分にPA付近で、ソウザの寄せがあまくフリーな状態でコバチッチがボールを持ち、ハーランドへスルーパスをし、チャンスになっていたので、この対策は有効だった事もわかる。)
2023-24 プレミアリーグ 第2節 マンチェスターシティ VS ニューカッスル
プレミアリーグ第2節注目試合の戦術を解説をします。
第1節でチーム中心のデブライネが負傷し不安が残るマンチェスターシティ、対するニューカッスルは昨季4位で21年ぶりのCL出場権を手にしたチーム。今季もCL出場権を取る事ができるのか注目です。
結果は、マンチェスターシティの勝利
目次
ゴールシーンの原因分析
両チームの守備・攻撃
1点目の原因分析
ゴールができた要因
①コバチッチの判断が速い
(ボールを受けてすぐに空いたスペースを察知)
②相手を騙して出すパスだったのジョエリントンは反応する事ができなかった
(体は左を向いているが、パスを出す瞬間に体を少し右に捻って、空いたスペースにボールをだしている)
③フォーデンのライン間でパスを受ける技術が高い
④ハーランドがトリッピアーとシェアを引きつけてる為アルバレスがフリーになれた
⑤アルバレスのシュートの技術が高い
ニューカッスルの対策
①ゴードンがウォーカーに引きつけられていたので、バックパスのコースであったコバチッチにマークをつけていたら、防ぐ事はできたかもしれない。
(ウォーカーに対してダンバーンがすでにマークをついていたので囲んでボールを奪うなら、ボール保持者へプレスをかけるより、後方のコバチッチにマークをつける方がパスコースがなくなり、結果ボールを奪う可能性が高くなる)
マンC 攻撃
・基本はグバルディオル、ルベンディアスの2CB
・数的同数になると、ロドリ or コバチッチが落ちて3CBへ変更
・アカンジの偽CB化(NEW)
・ゴールを決めてから,2CB(アカンジor ロドリ、ルベンディアス)SB(ウォーカー、グバルディオル)のシステムが多くなった
後方からのビルドアップ
①グリーリッシュが左の低い位置に下がりウォーカーが高い位置を取る形
※先制点後、押し込んでいる時以外は、ウォーカーは低い位置でポジションを取るようになる
メリット
・グリーリッシュにマークをつける場合、トリップピアーがつく為、左サイドの高い位置でスペースが生まれる
・ウォーカーにマークをつける場合、ダンバーンがつく為、右サイドの高い位置でスペースが生まれる
・相手選手が中盤のスペースをしめると、ウォーカー、グリーリッシュがフリーでボールをうけやすくなる。
②CBがボールを持っている時は、相手の前線の選手がハイプレスを仕掛けてこない為ロドリorコバチッチがフリーでボールをうけて、パスを展開する
相手陣内へ押し込んでいる形
①ウォーカーとグリーリッシュが外で張っているが、2-3-5のため外はフリーになる
(ウォーカーはそこまで、クロスがうまくないのでペップに指示をされているのかクロスをなかなかあげなかった)
②両WGにフリーでボールが入る事で、相手の中盤を引きつけて相手中盤を揺さぶる事でライン間のスペースが空く
マンC 守備
①GKからのビルドアップ時には、ロドリorコバチッチが、ギマラインスをマンマーク
②ギマランイス等の中盤ににボールが入るとFW陣もプレスバック
③ルベンディアスやグバルディオルが中盤までボール奪取の為にでた際は、中盤のアカンジがCBに降りる
ニューカッスル 攻撃
後方からのビルドアップ
・縦パスをつけて、選手の質で攻撃を組み立てる形。
マンCのように連動したプレスができるチームかつ、相手選手の質が高い為ボールロストしている場面も多く見受けられた。
縦パスで質に頼るメリット
①前線で数的優位になる可能性が高くなる。(守備側が2人以上でプレスをかけてきてた場合)
②選手の配置を深く考えなくても、攻撃が成立する。
デメリット
①ボールロストの確率が高くなる。(ボールを受ける時点で不利な状況からスタートする為、トラップミスやボールキープできない選手だとロストする)
②攻撃が成立しない(相手のチームが選手の質で上回っている場合)
右サイドの仕掛け
ゴールの可能性が高かった攻撃の形。
基本的に右サイドからの攻撃を行い、アルビロンがボールを持っても仕掛けず、トリッピアーや近くの選手がオーバーラップをする選手へパスをしクロスする形でゴールを狙っていた。
ニューカッスル 守備
①FWは相手CBがボールをもっているとプレスをかけずにアンカーへのパスコースを防ぎ、アンカー(ロドリ、コバチッチ)へボールが入ると、ギマラインスやトナーリがプレスをする
②GKにバックパスをするとスイッチを入れる
・FW陣がGKへプレス
・中盤の選手も前進しマンC中盤の選手へマークをつけてパスコースを防ぐ、パスを出したら一気にプレスをかける
2023-24 プレミアリーグ 第1節 マンチェスターシティ VS バーンリー
プレミアリーグ第一節注目試合の戦術を解説をします。
現在プレミアリーグ3連覇。そして、プレミアリーグ史上初の4連覇がかかっているマンチェスターシティ、対するバーンリーは昨季2部で優勝をし昇格したチーム
またバーンリーの監督はマンチェスターシティで選手として11年在籍していたコンパニという事で、感慨深い開幕カードでした
結果は、マンチェスターシティの快勝
マンチェスターシティ | 3 | 2-0 1-0 |
0 | バーンリー |
ゴール 前半4,36分 (マンC)ハーランド
|
目次
ゴールシーンの原因分析
両チームの守備・ビルドアップ
1点目の原因分析
CK前の状況
ペナルティーエリアにはハーランド、アカンジ、ロドリ、アケ、アルバレス、フォーデン
(フォーデンは、GK横にポジション取り)
フォーデンは、キックと同時に素早くDFの前へ走り込み、デブライネはそのフォーデンへパス、クロスを上げづらい状況の為ベルナルドへ、ベルナルドはすぐにフリーのデブライネへ
このパス回しにより
ゴール前に密集していたDFの間隔が先ほどより広がる
クロスを上げた時点で、ハーランドにマークをしていたオシェイがマークを外しハーランドはフリーの状態になる。。
ファーへボールが入り、DFの頭上を通過。そこにいたロドリがヘディングでハーランドへ折り返し、フリーとなっているハーランドが左足でワンタッチシュートを決めてゴール
仮説
・このCKは戦術で仕込み練習されたゴールと思われる
理由
①CK時にフォーデンがGK横へいるのに、DF前へ突然走り出しボールを受けようとした事
※後半54:50も同じ様な動きをとっていた
②クロス時はファーに立っている事が多いハーランドがゴール確率の低いニアにポジショニングをとっていた事
③ファーにハーランドの次に身長が高いロドリ(191cm)がいた事
(相手と競り合いになった際勝てる確率が高い選手を配置)
ゴールができた要因
①ゴール前にロドリ、アケを中央に配置し、この2選手へマークを集中させ、ハーランドのマークを減らす
②ゴール前に人を密集させないために、右サイドでDFを引きつけるボールを回した事
③デブライネの質が高いクロス、ハーランドがマイナスでボールをしっかり待っていたこと。シュートの技術が高いこと
バーンリーの対策
①デブライネのクロスを防ぐためにマンマークする
②自分の場所へクロスボールが来ないとわかった瞬間に、相手選手がどこにいるか把握(フリーになっている選手がいないか確認)しマークする
2点目の原因分析
コバチッチがカレンをつり、空いたライン間でフォーデンがロドリからのパスを受ける
パスを受けたフォーデンは右サイドを駆け上がるウォーカーへ、マイナスにいたアルバレスへパスし、前にいたハーランドへ、ハーランドがワンタッチシュートを決めゴール
ゴールができた要因
①コバチッチがカレンをつることで、できたライン間のフリーのスペース
②フリーのスペースへすぐ入ったフォーデン+フリーのフォーデンに気づきパスをだしたロドリ
③フリーのフォーデンへフォスターとビチーニョの二人が引きつけられたことによりウォーカーがフリーになった事
④ハーランドの質
バーンリーの対策
・シティの選手は流動的に動き回る為、守備のルールを決めておく
(今回の場合は、誰もマンマークをしていなかったビチーニョだけがプレスに行く等)
フォーデンがフリーになった際、ビチーニョがフォスターへマークをするよう指示していたが、ウォーカーをマンマークしていた為、マークをつけなかった。
結果フォーデンに二人ともプレスした為、ウォーカーのマークが外された為
3点目の原因分析
FKでフォーデンのクロスからアルダキルがヘディングで弾き返すも、アケにボールがあたり、こぼれ球にロドリがシュート
ゴールができた要因
①フォーデンのクロスボールの質が高い
②高身長の選手(ハーランド、ロドリ、アケ)を攻撃参加させた事
バーンリーの対策
・ボールをゴールの中央に弾き返すのではなく、首を捻らずヘディングをして左サイドへボールを弾く
中央に弾き返した場合、特に密集しているとボールを取られやすくなる+ワンタッチシュートされる可能性が高い
バーンリー守備
・マンCのビルドアップ時に、DFとMFにフリーな選手(数的優位にさせないように)ができないように、守備のプレスをかけていく
CBのアルダキルが、SBのリコルイスが中盤で受けようとした際にもプレスをかける程の徹底ぶり
バーンリー ビルドアップ
・フォーメーションの関係上、WBのロバーツ、ビチーニョにマークをつけない為、WBにボールを渡して、攻撃を展開する流れが多かった
マンC 守備
・バーンリーと同じくDFとMFにフリーな選手(数的優位にさせないように)ができないように、守備のプレスをかけていく
WBのビチーニョに対しても右SBのウォーカーがプレス
※上記のシーンは数回のみ(バーンリーがGKからビルドアップができる回数がすくなかった為)
マンC ビルドアップ
・バーンリーはDFとMFがマンマーク状態を維持するため、CBはラインを高めに設定(連動したプレスを行う為)
上記の事から、ハーランドにマークをつける人数も多くは取れないのでGKがCBの裏を狙うロングパス、もしくはハーランドへロングパスをしキープをさせる